血の絆で蘇った、15年前のエリザベス女王杯の話
こんにちは。こんばんは。夜桜という者です。
エリザベス女王杯が無事終わりました。
今のところ故障が発生した馬などのお話も聞いていないので、よかったなと思います。
エリザベス女王杯決着
結果的には大荒れ。
ディープインパクト産駒のほとんどが直前で止まったのか、馬券圏内はキズナ産駒2頭とエピファネイアの産駒が占めました。
おそらくは軽い走りをするタイプでは対応しづらい馬場で、相当パワーが必要だったのだろうと思われます。
なんにせよ、私が思ったのはこれですね。
これ2006年のエリザベス女王杯と同じ展開やん!
2006年エリザベス女王杯(https://www.youtube.com/watch?v=MENQwMNd8QA)
なーに言ってんだお前、てなるだろうから説明しますね。
伏線の話 その1 因縁のエリザベス女王杯
実は先日、エリザベス女王杯ととある忘れ物について、ここに書いているんですよね。
2021年 エリザベス女王杯
https://yosakura.blog/post-18/
ここでお話していたように、今回のレース、なにかと2006年時のレースに因縁があるメンバーがいたんですよね。
まずはレイパパレ。お母さんが当時ハイペースでぶっ飛ばしたシェルズレイでした。
もう1頭はクラヴェル。こちらは祖母が3着ディアデラノビアでした。
ちなみにクラヴェルのお母さんディアデラマドレも2014年の本レースで3着でしたね。
2006年以外では、
アカイトリノムスメのお母さん・アパパネがエリザベス女王杯に2回トライするも3着だったり。
他にも去年惜しくも敗れた馬も数頭いました。
なんにせよ、今回のレースになにかしらの想いを持った馬は数多くいたのです。
そんな中で今回の伏線はどこからあったのか?
と聞かれれば、やはり15年前のエリザベス女王杯だったのではないでしょうか。
このレースでは、レイパパレの母シェルズレイがハイペースで大逃げを打ってしまい撃沈。
2006年 エリザベス女王杯 (京都芝2200m)
12.5 – 10.6 – 11.7 – 11.3 – 11.3 – 12.2 – 12.5 – 12.8 – 13.0 – 11.5 – 12.0
さすがにこのラップは前半やりすぎですね。
ちなみに今年もハイペースでしたが、以下の通り。
2021年 エリザベス女王杯 (阪神芝2200m)
12.2 – 10.7 – 11.2 – 12.5 – 12.4 – 12.3 – 12.1 – 12.2 – 12.2 – 11.8 – 12.5
競馬場が異なるので単純比較はできませんが、
2006年は序盤から全力疾走して、最後はもうへとへと。
2021年は序盤全力疾走したけど途中で気づいて早めにゆるめるも、思ったより息を入れずにそのまま走り切っちゃったというスタミナ戦。
まあなんにせよどっちもハイペースですよ。こんなんなったらそりゃ前は総崩れ、後ろからくる馬達が上位を占めるわけで、実際2006年はそうなりました。
(2006年 エリザベス女王杯 "https://www.jra.go.jp/JRADB/accessS.html“)
(2021年 エリザベス女王杯 "https://www.jra.go.jp/JRADB/accessS.html“)
はい、見事に今年も同じでしたね。
ちなみに大逃げと言えば、エリザベス女王杯直前の福島記念でもパンサラッサがまるでツインターボかよと思うぐらいの大逃げを打ってましたね。
ツインターボやシェルズレイとは違って、ちゃんと後半緩めて逃げ切ったんですけど(なんでやツインターボ、オールカマーでちゃんと逃げ切ったやろ!)
ラップはこんな感じ。
11.9 – 10.8 – 10.9 – 11.9 – 11.8 – 11.9 – 12.4 – 12.4 – 12.1 – 13.1
いやなんかこれ、シェルズレイみたいなラップだなあ。もしかすると15年前のシェルズレイの無念を晴らしたのは、パンサラッサだったのかもしれない。
思えばこれも伏線だったのかもしれないですね。
ちなみに私はこれを見て、パンサラッサがツインターボするんなら、レイパパレもやっぱりサイレンススズカするかもしれない! と思って慌てて馬単打ってるんですよね笑
アカイイトもクラヴェルも入っとる。本線ならステラリアも抑えとるorz
でも私の馬券のことはどうでもいいんです。話を戻します。
ここで言いたいのは、
今年のエリザベス女王杯が2006年と同じなのは、展開だけだったのでしょうか?
ということなんです。
はい、それだけじゃないですよね。
次から話すのは血と宿命のお話なんです。
伏線の話 その2 絆とアカイイトと宿命の話
まずはどこから話すべきかと言われたら内ラチのことでしょうか。
詳しくはこちらでお話しているのですが、
2021/11/14 内ラチの話と、エリザベス女王杯直前の所感
https://yosakura.blog/post-52/
今週の阪神競馬場では内ラチが伸びたり伸びなかったりしていました。ここを通ったお馬さんでまず思い浮かべるのは、やはり前日のデイリー杯2歳ステークスのカワキタレブリー(父 ドレフォン)でしょう。
松山Jは距離不安の馬に乗ってる時、内ラチが伸びると思ったら通してくるよ、て感じの話だったんですが、
彼は今日も内ラチを通そうと試したり、ダメそうだから外を回そうとしたけど届かなかったり、とだいぶ振り回されていました。
そしてルメールJも前日の12Rで内ラチを通してモンファボリを2着に残していました。
実際当日も、内ラチを通った馬は4頭ほどいました。
まずは4Rのスパイダーバローズ(父 ハーツクライ)。騎乗は松山Jで7着。
5Rのクリノインパクト(父 ディープインパクト)。イン差し好きの岩田望Jで5着。
9Rのメイショウゲキリン(父 キズナ)です。こちらは池添Jで2着。
そして本レースのレイパパレ(父 ディープインパクト)。この子はお馴染みルメールJで6着。
はい、キズナ産駒の子なら来てるんですよね。反対にディープやハーツクライの子らは伸びない。
おそらくキズナの子らはパワーなどが高いのでしょう。
反対にディープやハーツクライの子らはスピード系。
だからパワーがあれば内ラチでも伸びたんだろうなと思います。
そしてレイパパレの後ろからこの進路付近を通していた馬がいました。
そうです。クラヴェルです。
思い出してください。クラヴェルの祖母・ディアデラノビアを。
15年前に懸命に内から伸び、3着繰り上がりを果たした名牝を。
思い出してください。クラヴェルの母・ディアデラマドレを。
8年前に懸命に内から伸びるも、0.6秒届かなかった冠を。
そしてクラヴェルも内から伸びました。冠までは0.4秒届かなかった。
でも思うんですよ。
血統というアカイイトが、
キズナが、
クラヴェルの背中を押したからこその、あのイン差しでの3着だったんだ、と。
「クラヴェル」という名前はスペイン語でカーネーションの意味。花言葉は母の愛。
まさしく親子の絆のなせる業、いや宿命でしょう。
ちなみに2着ステラリアの馬名はハコベの学名。
ハコベの花言葉はランデブーだそうですが、フランス語由来の言葉で「待ち合わせ、会う約束、逢い引き、集合する」といった意味らしいです。
そして鞍上の横山典Jは、あのカワカミプリンセスの後年のジョッキー。
まだ忘れ物は取りにいけていません。
親子3代の忘れ物を、絆を、夢を、あのイン差しで取りに行く物語を、私は待ってみたいとも思うのです。
最後に一言。アカイイトと幸騎手、G1制覇おめでとう!
そして各馬と全ジョッキーが無事帰ってきてありがとう!
by クラヴェル、エピファネイア産駒やん、というツッコミはさておいてほしい、夜桜 ほとり(2021.11.14)
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