2021/11/14 ラチ沿い争いと、エリザベス女王杯直前の所感

2021年11月17日競馬エリザベス女王杯


 おはようございます。こんにちは。こんばんは。
 夜桜と申す者です。


 今回はラチ沿いの話と、今日の馬場について少し語りたいなと思っています。
 もちろん先日お話ししたエリザベス女王杯も含めて語ります。


ラチ沿いと馬場の話


 早速話はズレるのですが、今年の大阪杯の話をします。
 今年の大阪杯ではレイパパレが馬場の割に飛ばしたかなり締まった逃げを打ち、
 後に天皇賞・秋で名勝負を繰り広げるコントレイルグランアレグリアをまとめて撃破しました。


 その裏で、ネット上で騎乗について叩かれた騎手がいます。
 サリオス騎乗の松山Jですね。
 この時のサリオスは、他の各馬が内を開け大きく外を回すのに対し、
 1頭だけなぜか内ラチを通していた、というレースでした。

 視覚的にわかりやすい例でいえば進行方向は逆ですが、
 アイビスサマーダッシュの時のバカラクイーンですね。

 完全な横方向でのポツン状態です。
 バカラクイーンの場合は開催間際で内が相当伸びており、それを狙った奇襲でした。
 しかも3着に入ったわけですから、むしろ勝ったオールアットワンスよりもネット上で称賛されてましたね笑

ウマ娘民の反応】「内ポツン」直線コースのみの重賞アイビス ...

 (2021年 アイビスサマーダッシュ レース映像より)

 一方サリオスは結果5着と馬券から外れたので、競馬ファン達からは
 「なんで荒れた内通ってるんや、クソ騎乗か!」
 ってなもんですね。まあそう思うのも無理はあるまい。
 勝負の世界ってほんと厳しい。

 しかしですね、G1ですよ。
 どの馬だってどの騎手だって勝ちたい。ラビットも戦略として認められている外国の競馬ならまだしも、
 日本競馬ではどの馬だって絶対勝ちたいという強い意志でレースをしているんです。

 特に松山Jは、去年牝馬三冠のデアリングタクトをエスコートしてブレイクした実力派。
 当然勝算なくこんなことをしているわけではありません。
 詳しくは長くなるので書きませんが、
 当日の大阪杯までのレース(特に直前の9, 10R)で、
 松山Jは内ラチを通った馬が残っていることを知っていたはずなんです。

 9Rでは二ホンピロスクーロが逃げて、内ラチを通して勝ち切ってるし、
 10Rでは逃げたサウンドカナロアが内ラチを通して2着に残してるのを目の前で見ているんですよ。

 だから、内ラチ1頭分だけはまだ伸びるラインだと考えた可能性は高い。
 しかもサリオスは距離適性もマイル付近の馬なので、2000mも長いことを考えれば、
 内ラチの最短距離を狙うのも理に適ってるんですよね。

 だから松山Jとしてはやはりそれなりの勝算を持って内ラチを通したものの、
 通ってきた馬場での消耗や距離で外の各馬に負けてしまった

 これが真実なのではないかな、と思います。
 うまいこと3着に残せていたら好判断として、それこそ菅原Jのように称賛されたでしょうが、
 残念ながら結果が全て。ネット民に叩かれてしまう結果となりました。ほんと世の中世知辛い。

 ただほんと思うんですけど、
 騎手を叩く人って、パトロールビデオや勝負レースまでの流れをろくに見てもないのに、自分が負けたらすぐ不満を言いますよね。
 もう少し理由とか考えるようにすればいいのにと思いますし、クレーマーってこうやって生まれるんだろうなとも思います。
 私はわりと人間嫌いなんですけど、その理由の多くは、この辺りにあります。
 これを読んでる方は、理性的であることを願っています。

エリザベス女王杯での見所


 それでエリザベス女王杯の話に戻ります。
 え、ここで? となると思うのですが、内ラチは今回キーポイントの一つになる気がしているのです。

 今の阪神の馬場は、良ではあるものの内2~4頭分ぐらいが荒れている状態。
 しかしそれでいて内伸びしてる馬もそれなりにいるのです。

 しかも、昨日のメインレース・デイリー杯2歳ステークスで、
 カワキタレブリー騎乗の松山Jが、やはり内ラチを通して3着に入ってきてるんですよね。

 私は昨日の予想段階でデイリー杯2歳ステークスのメンツで、唯一カワキタレブリーは予想から外していました。このハイレベルメンツに割りこめると思えないし、距離適性もあるのか微妙の上、というか短距離馬でしょ、と思ったからです。実際オッズもそれを反映していました。

 でも今回3着に食いこんだのは、前述の通り距離適性は怪しいけど最短コースを通ったからでしょう。
 松山Jがサリオスでやりたかったのはまさにこれでしょう。
 そして実際3着に残った。松山Jはこういう騎乗ができる騎手だということですよ。

 これは頭に入れておいた方がいいでしょうね。
 私覚えました。

 さらに言うと昨日の12Rでも、内ラチを通して残した騎手がいます。
 そうです。モンファボリ騎乗のルメールJです。
 天気が変わらない、つまり馬場傾向が変わらない可能性が高い本日の布石と考えていいでしょう。

 そしてルメールJ騎乗のレイパパレ、松山J騎乗のステラリアも、1枠1番、3枠5番と内を引いてきました。

 


 (netkeibaさんより画像スクリーンショット)

 さらにさらに、この2頭ともが距離に不安を抱える馬達です。
 馬場が多少悪くても伸びるラチ沿いを選ぶ可能性は高いかもしれません。
 特にレイパパレは最内を引いてますから、結局逃げるにしろ馬の後ろにつけるにしろ、内ラチが伸びるのは救いになるかもしれません。

 私はどちらの馬、騎手にも勝算があると思います。
 その勝算が称賛に変わるかは、この後15時40分にわかることでしょう笑
 楽しみですね。
 それではよい競馬ライフを!

 by 今日の各競馬場の馬場はよく見ておきたい夜桜 ほとり(2021.11.14)