【金鯱賞&スプリングS展望】鉄板と言われるからこその疑念 3月10日記

競馬クイーンズウォーク,スプリングS,金鯱賞

2場開催はゆっくり競馬を楽しむにはちょうどいいと思う。

先週はいつもよりゆとりを持って馬券購入に臨めたし、夜桜だけでなくゆっくりやれた方もいたのではなかろうか。

ただし、番組の数的には多い方が勝ち上がれる馬の数も増えるので、馬としては3場開催の方がいいと思う。人間の事情も馬の事情も色々だ。

 

今週は中山阪神中京と、いずれも直線の急坂が特徴の3場となる。夜桜としても好きな競馬場が多くてなによりだ。昨今の開幕週馬場は不思議な感じがあるので、土曜は中京をパス。かといって土曜の中山と阪神で良さそうなレースは現状見繕えていない。

今週の土曜はゆとりを持ってゆっくりでいいのかもしれない。なお穴馬がいるレースはあるので、穴馬特集記事は出す予定だ。

日曜は金鯱賞とスプリングSもさることながら、面白そうなレースがいくつかあるように見える。週末が楽しみだ。今回は野良レースより、重賞2本を語りたい。

重賞の展望、注目馬

まずはスプリングS。

ここの目玉はなんといってもクレパスキュラー。ひいらぎ賞ではかなり強い勝ち方をしており、朝日杯FSに出ていればいい線いってたのでは? と思っている。粗削りなレースから、まだまだ上昇を見込めそうな点は末恐ろしさすら感じるが、一方で、現状は取りこぼしても不思議はなさそうな気性の荒さもある。能力だけで勝ってるような馬、という点は心に留めておきたい。

個人的にはアウダーシアも楽しみ。母のリリーノーブルといえばアーモンドアイやラッキーライラックらと渡りあってきた名牝。長く現役を続けていればどこまで伸びただろうかと思う一頭だった。残念なことにその名牝は先日亡くなったと聞いている。その分、息子たちには期待していて、なんならアウダーシアはPOG指名していたりする。

ただ、このアウダーシア。前走の東京未勝利戦で気性の荒さを存分に見せている。なんとか勝ってくれてよかったものの、今後の課題は山積みだ。

とはいえ外から差す競馬も、内で我慢する競馬もできており、初の中山を除けば期待できる要素はそこそこある。あとは気性だけ。こちらも意外にいい線行くのかもしれない。

スプリングSはこの2頭も含めて、気になる馬がそこそこいる。個人的にはアウダーシアの応援がメインになりそうな面はあるが、楽しみな一戦でもある。

問題は金鯱賞。

ぱっと見は巷で言われる「川田将雅騎手の中京芝2000m重賞で逆らえない件(後述)」により、昨年覇者のクイーンズウォークが強そう。

実際、川田騎手×中京芝2000mの成績は、2021~2025年の過去5年で【38-22-14-39】勝率33.6%、複勝率65.5%と凄まじい。数字だけなら川田騎手が乗るだけで1番人気相当の数字となる。

そして重賞だけなら川田騎手は同コースで目下8連勝中。そりゃ鉄板視したくなる。

だが、鉄板だからと決め打ちしてなにも見ないのと、実際に疑うのとでは全然違う。我々馬券買いは常にほかの購入者とは異なる行動をした方が勝つと言ってもいい。

このレースは堅い」と自分が素直に思うなら、同じように思っている人はほかに何万といると見ていい。そしてその場合どうなるかと言われると、堅いと思っただけの人は金鯱賞を買わないという選択肢すら取ってくるし、買うにしてもその馬には逆らわない。

だからこそ、高配当を狙う人間はその馬に逆らうのだ。だって少数派の意見が通った時の方が競馬は儲かりやすいから。

というわけでしばらくクイーンズウォークを見ているのだが、この馬、どうにも隙があるように見えてならない。

まず第一に、牝馬であること。

上級条件の混合戦で牝馬が勝つことはやはり難しい。クイーンズウォークは女傑であることに間違いはないが、前走の天皇賞(秋)では男馬が相手だと辛かった、というコメントが川田騎手から出ている。今回も当然混合戦なので牡馬は出てくるので気がかりではある。さすがに天皇賞(秋)クラスになるとGⅠなら仕方ないと思わないでもないが。

次に、昨年勝った時は重馬場だったことも挙げたい。

確かに昨年は牡馬が相手でも勝っているが、重馬場が味方した面もある。この時はホウオウビスケッツとハナ差。圧勝だったわけではないことから、今回鉄板というほどかは怪しいな、と思う。しかも昨年より斤量も1kg重いし。

レース経過を見ても昨年は終始スムーズに運べていた点も考えると、そこそこハマった勝ち方ではあったのかもしれない。

今年は開幕週の馬場が最近読みづらいので何とも言えないが、おそらくは良馬場開催。昨年と条件が変わる点は考慮したい。

そして最後に、クイーンズウォークは大体外を回して勝っている点だ。

川田騎手は馬場読みにも優れるタイプで、その日に合った進路を取ってくる傾向にある。昨年もそういう狙いで外に出したのだと思っている。

しかし、今回は開幕週で、セオリー通りなら内が有利となる。クイーンズウォークが毎回外に出すのはコーナリングの力を活かし切れていないからなのかもしれないが、スムーズに内で立ち回れないなら、頭を逃す場面もあり得るんじゃないかと思っている。

そしてその時にクイーンズウォークを出し抜いているのは、おそらくインを巧みにつけるようなタイプだと思う。

ほか、長い休養明け前走の負け方、勝ちパターンに入っても、負ける時は(苦手な右回りだが)小倉牝馬S並に意外にあっさり負ける点など、挙げだすと色々出てくる。

枠と当週の馬場を見ないと何とも言えないが、クイーンズウォークが頭をはずす、あるいは飛ぶまで行けば結構いい配当になるレースだと思う。最後までしっかり見た方がいいように思っている。

今日の教訓

・鉄板だと思うレースほど疑ってみる

 →鉄板馬が頭を外すor飛んだ時に大きな配当になりうる

ライター名「夜桜 ほとり」

バイオテクノロジー系の分野で大学院卒業後、何を血迷ったのかSEに転身。でもなんか違うと思い、競馬メディアの編集に。現在は編集を脱退、馬を中心としたフリーの物書きとして活動中。

溜まっていた仕事が少しは片付いてほっとしているところ。なんとかこのまま週末まで走りぬけられたらいいと思っている。週中にゲームしたり本読んだりするのが難しい点が最近の悩みだ。