2021年 マイルCS予想と、エリザベス女王杯の振り返り
こんにちは。こんばんは。夜桜という者です。
今回は、マイルCSの予想とエリザベス女王杯の振り返りをしていこうと思います。
例によって例のごとく、コラム的なのも用意しているので、全体的な話は長くなります。
ですが、お時間があるなら、きっと参考になる情報も書いているので、見ていっていただければ幸いです笑
マイルCSの印
前述の通り、話が長くなる気配しかしていないので、先に本題。
マイルCSの印を出しておきます。
◎ シュネルマイスター
▲ ロータスランド
△ グランアレグリア、インディチャンプ、リプレーザ
✓ サリオス、ホウオウアマゾン、サウンドキアラ
☆ グレナディアガーズ、ダノンザキッド
◎:本命(単勝系、複勝系どちらもこれ。今回は複勝系軸)
▲:穴
△:紐
✓:抑え候補(条件次第で紐にするか、外すか変わるぐらいの馬)
☆:特殊な事情がある馬
印の説明は上の通りです。何度か説明していますが、私は対抗の印をあまりつけません。
ただ今回に関しては、✓を付けた馬でも、当日の馬券では外す可能性が高めですし、☆をつけている子がいきなり紐まで上昇する可能性があります。
なんだそのややこしい印は。
というかグランアレグリアが紐で、シュネルマイスターは頭想定でなく、穴がロータスランド? あとリプレーザって誰??? になっている方が大多数かと思われます。
安心してください。それが正常な反応だと思います。
しかしこういう結論になったのは、やむにやまれぬ事情があるからなのです。
その詳細を語る上で、どうしてもエリザベス女王杯の振り返りが必要なので、お話していこうと思います。
どうでもいいからはよ詳細を教えてくれ! という方は、目次からマイルCS予想詳細に飛んでくださっても構いません。
出馬表と、とある思い出の馬の話
エリザベス女王杯の振り返りに入る前に、少し脱線します。
脱線の脱線で恐縮ですが、ちゃんとマイルCSまで繋がるように書きますので、ついてきてくだされば。
毎週水曜日に、netkeibaさんでは出走想定表というのを出してくれます。
JRAさんが出してくれるのは出走確定時である木曜日の夕方からなので、丸1日は先出ししてくれるんですよね(厳密には、出走想定と出走確定は別物です。前者から抽選などが行われ、出走馬が確定するのです)。
私はその想定表から、このレースはやってみたいな、このレースはわからん、と今週末のレースを見繕うのを密かな趣味としています。
案外あの時間が競馬ライフの中でも特にわくわくする時間だったりします。
変な馬柱のお馬さんを見つけたり、推しのお馬さんが大きいレースに出るぞ、というのを見つけたら、それはもう「楽しみだなあ、早く週末になれー、仕事滅びろー」ってなもんです。
なんでそんなことをしているの? と言われたら、それが好きだからとしか答えようがないですが、最近だと特に、好きだった馬の息子や娘、または兄弟姉妹がデビューしたり、未勝利戦に出てきたりするから、それを見つけたい、というのが大きな理由になっています。
それなりに競馬を続けていると、そういうことが毎週起こるので、競馬とは長く続けてなんぼのスポーツ観戦だと思います。
前置きが長いですね。なんでそんな話になっているのかというと、思い出の馬の娘が、なんと先日地方の重賞に出走していたからです。
https://nar.netkeiba.com/race/shutuba.html?race_id=202144111711&rf=race_submenu
本当に偶然でした。Twitterで流れてきた地方競馬の予想家さんの推奨馬ツイートを見て、重賞なら乗っかってみようかなと、出馬表を見に行った矢先のことだったのです。
ちなみに予想家さんが推奨していたのが、私の思い出の馬の娘・ハッピースパイラルでした。
そして、この子の母親であるスパイラルステップが、私の地道な出走想定表巡りの開拓者ともいえる馬だったのです。
スパイラルステップは特に有名な馬でもなんでもありません。なんならオープンクラスにすら上がったこともない無名馬です。ですが、私はこの馬1頭に計7000円もの馬券を購入したことがあります。
なにやってんだ、て話ですよね。いやでもですね、この子の初出走時のレースを見れば、皆さんにも私の気持ちがわかると思うのです。
スパイラルステップのデビュー戦は3歳の9月。いやいや、遅すぎです。
スーパー未勝利戦とか、そのレベルの時期です。なんでそんな土壇場でデビューしてるんだ、という感じですが、今思うと脚に爆弾を抱えていたとか、気性が悪かったとか、その辺が理由だったんだろうな、と思います。
実際デビュー戦(阪神ダート1400m)時もなかなかやんちゃなレースでした。
当然の権利のように2馬身ぐらいの出遅れから始まり、内ラチ沿いに追走して思いっきり引っかかり、ものすごいダッシュで上がっていたところを、手綱を引かれてずるずる後退とむっちゃくちゃなレースぶり。4コーナーでは先頭からだいぶ離された(少なく見積もっても10馬身以上)後方にいて、普通に考えればもう馬券内なんか絶望的、という位置でした。
ですがここからがすごくて、内からするすると間を縫うように上がっていって、なんと3着に滑りこんでしまったのです。先頭とは2と3/4馬身差。いくらスーパー未勝利戦とはいえ、なかなか類稀なレースでした。
もちろんそんなレースだとコーナー通過順なんてむっちゃくちゃなので、出馬表から見れば、この馬何をやったんだ? ってなるわけですよ。それからですね。出走想定表で変な馬を見つけようとしてるのは。
後にスパイラルステップは地方で2連勝し、中央競馬に帰ってくるのですが、私はそのタイミングでスパイラルステップを出馬表から知ったので、ここで例の厚張り。単勝オッズ2倍台であまりつかなかったのですが、結果的に5000円ぐらいプラスにした覚えがあります。
それからスパイラルステップは勝ったり負けたりしたのですが、しばらくして、とんと出走情報が出てこなくなりました。一体どうしたんだろう。引退したのかな。無事だといいんだけど。
そんな風に思いながら4年たったこのタイミングで、その娘を見つけたわけです。
もうロマンですよね。感動の再会と言っても過言じゃない。
というわけで、地方競馬のライブ中継をつけて、そのハイセイコー記念競走を観戦することにしました。
もちろん他に知っている馬なんていないので、パドックをよく見ることに。
あ、嘘をつきましたね。1頭だけ、ママママカロニだけは、Twitterでネタ名として流れてきたのを見たことがあったので知ってました笑
そしてどうやら、そのマママが1番人気らしい。2番人気はちょっと離されてノブレスノアという子。
ぱっと見て、人気どころの馬達はどの子も大差ないように見え、もちろんハッピースパイラルも悪くなさそうな周回をしています。こうなったらあとは過去のレースでの動きとかを見るしかないのですが、もうパドックなのでそんなもん見ている余裕はない。
ここは解説者の言うことを聞いてみようということで耳をすませていると、
・ママママカロニとノブレスノアは過去に対戦経験があり、その時はママママカロニが先着した。
・しかし、今日の大井競馬場の馬場はそこそこパワーが必要で、そういう馬場ではスピード向きのママママカロニには向かず、むしろノブレスノアに向くんじゃないのか、と考えている。
・また、ミゲルは前走致命的な不利があったとかで負けた。
これらの情報を得た私は考えました。
とりあえずハッピースパイラルの応援単複を買うのは確定。かなり穴位置になってるし、計500円だけでも十分収支が見合う。
そしてどうも、1番人気のママママカロニは短距離向きの走りで、かつスピード系で、今の馬場には合ってないところから、評価を下げるべき。
で、ノブレスノアを◎としつつ、
前走は致命的不利とやらで度外視でき、かつそれまでのレースでは常に馬券内に入る堅実ぶりにも関わらず中穴位置のミゲルには▲。ミゲル単複と、ノブレスノア、ハッピースパイラルへのワイドを流す。
これでそこそこ収支を期待しつつ、ハッピースパイラルの応援もできるのではないかと。
この考えのもと、馬券を買いました。
https://nar.netkeiba.com/race/result.html?race_id=202144111711&rf=race_list
結果、レースではノブレスノアが逃げ、その斜め後方にミゲルがつけ、そのまま前残りでワンツーフィニッシュ。見事にミゲルの複勝とノブレスノアとのワイドが的中しました。一時はミゲルが先頭に立ちかけたのでもっと上振れた可能性はありましたが、1700円プラスになったので上々です。
ハッピースパイラルは頑張ったのですが残念ながら8着。若干距離が長いのかなあという負け方でしたが、思い出の馬の娘が元気に走ってくれているのなら、それでいい、という気持ちでいっぱいになりましたね。
これぞまさに競馬の醍醐味だと思います。
まあ、また応援馬券を買うことになるだろうなと思います笑
ちなみに馬場に合わないと言われていた、単勝1.6倍のママママカロニは4着と敗北。まあ前残りというのもありましたが、馬場や展開が合わなかったのも敗因に数えられそうです。
エリザベス女王杯の振り返り
いや待て、それで振り返りに入るのかよ、てなると思うのですが、
私に出走想定表をくまなく見ることを教えてくれたスパイラルステップと、その娘が走ったハイセイコー記念競走はちゃんと伏線として機能します。
そうです。出走想定表をくまなく見ることは大事なんですよ。
特にG1の日には、それが大きなヒントになりえます。
というのもエリザベス女王杯の日、大きな情報を落としてくれそうな馬が2頭出走していたのです。
1頭は阪神8R・3歳以上2勝クラスのオヌール。
もう1頭は9R・黄菊賞のグランディア。
2頭とも出走想定表時点で確認していたのは情報として大きなアドバンテージでした。
まず、オヌールは今年の3歳世代で血統的に一部で有名だった馬です。
父 ディープインパクト、母 アヴニールセルタン。なんで有名だったかがここでわかる方は、まあまあ競馬通。
はい。この子、エリザベス女王杯出走馬であるデゼルの全妹なんですよね。
つまり阪神8R時点で、デゼルが今の阪神芝に合うかを疑似的に確認できる状態だったんですね。
一方、グランディアの方も同じからくり。
こちらは父 ハービンジャー、母 ディアデラノビア。私の記事を読んできた方なら、もうわかりますよね。
はい。こちらは エリザベス女王杯出走馬であるクラヴェルの叔母です。年下の叔母とかなんの萌えだよ。
奇しくも阪神8Rは芝内回りの2200m。完全にエリザベス女王杯の試走です。ここで落ちる情報はエリザベス女王杯で有益になるでしょう。
結果的には単勝オッズ2.0倍で1番人気のオヌールは4着と敗北。
https://race.netkeiba.com/race/newspaper.html?race_id=202109050408
でもこの馬、何度かレースを見ていますが、決して弱い馬ではないですし、血統だけではない人気馬です。
じゃあなんで負けたのか。
直線での進路取りで、伸びない方の内のラインに押しこまれた、内回りに強くなかったなど考えられますが、
1番の理由はおそらく馬場。
見てわかる通り、ディープインパクト産駒であるゲンティアナも5着に敗北しています。ちなみにこの子は昔、サトノダイヤモンドと5億円対決だと騒がれた、ロイカバードくんの全妹だったりします。それは置いといて、後ろから脚をためていたゲンティアナも、同じように後ろから伸びた馬達に比べて伸び負けています。
この時点で、ディープ産駒は伸びない馬場だという情報が落とされています。
ついでに、デゼルちゃんの望みもかなり薄くなりました。だって坂の途中でディープ止まってんだもん。デゼルらディープ産駒が軒並み怪しいという伏線はここで立っています。
まあ、推しなんで買っちゃうんですけどね(競馬ファンの悲しいサガ)。
ちなみにこのレースで勝ったレヴェッツァはあのドゥラメンテの子。
2着のダンディズムはマンハッタンカフェの子。
3着のフアナはルーラーシップの子です。
そして次は9R。阪神芝内回りの2000m。同じく内回りであるからして、エリザベス女王杯の参考になる情報が落ちるかもしれません。
結果としてはこれ。
前半スローで前有利。ここでディープ産駒のジャスティンパレスが1着入線。
でも伸びに関してはグランディアに負けています。そして内ラチを通ったキズナ産駒メイショウゲキリンが2着に激走。おそらくは馬場適性です。実際、阪神4Rでもキズナ産駒が勝ち上がっています。おそらくキズナ産駒は今の馬場に合っている。
ところでグランディアは3着。この家系は3着になる呪いにでもかかっているのか?
ちなみにこの4着のサウンドクレア(父 キタサンブラック)は、マイルCSに出走するサウンドキアラの半妹。なんとも言い難いところですが、最後に若干伸びあぐねて負けたところはあります。
ディープインパクトの血が混じるサウンドキアラの予行にはなるかもしれません。内回りと外回りで事情は変わりますが。
もちろん、血縁者がダメだったからと言って、実際のレースでもダメとは限りません。
兄弟が似ないパターンなんて、人間で考えてもよくある話。でも、エリザベス女王杯の結果を知っている皆様からすれば、どう思いますかね。
・ディープは止まる。
・キズナ産駒は馬場に合っている。
・ついでにディアデラノビア家は3着の呪いが発動している。
すごい偶然ですよね。いや、もしかすると必然だったのかも。
なぜなら阪神の馬場は、確実に今パワー馬場になっているからです。
通常なら阪神の馬場がこの時期でここまで重くなることはありません。そもそも例年なら京都開催ですからね、エリザベス女王杯って。
それが今年は京都開催がないので、阪神競馬場では6月末時点で開催を終えた後、10月上旬で開催をスタート。現時点ですでに開催から1.5か月が経過している状況です。
芝というのは夏に生育させるのですが、
阪神競馬場では6月末で開催が終わった後、9月に1か月開催し、京都開催を挟んで、また12月にも開催するんです。このように他の競馬場に比べて芝の生育期間が短いため、阪神の芝はタフだ、と言われているそうです。
ですが今年は事情が違います。6月末に終えた後、期間は置いたものの10月上旬から開催再開。中3か月でも生育期間としては短い方で、そんな中、雨も降ったり馬を走らせたり、とにかく阪神の馬場は荒れ放題なのです。
一目見たってわかるはずですが、今の阪神の内馬場なんて、もはやその辺の中年のおじさんより禿げ散らかしてる。
いや待てよ。去年だってエリザベス女王杯は阪神開催だったはずだろ!
そう思いたくなる気持ちはわかります。ですが去年は菊花賞、つまり10月の時点まで京都開催がありました。
10月に阪神使ってないんですよ。11月からの開催で、まだ馬場は荒れていなかった。
つまりこの時点で去年のデータすら参考にならない。
もちろん京都時点のマイルCSだってデータとして参考にならない。
そしてエリザベス女王杯が始まり、全馬無事に入線。でも、脚に負担がかかった子は多いでしょうね。
正直言って、今の阪神を使った子の次走は若干の割引が必要かもしれません。やはり消耗が激しいでしょうし。
結果としてはこれ。
https://race.netkeiba.com/race/result.html?race_id=202109050411
落ちてきた情報から見て、どう思います?
結果論と言われたらそれまでですけど、でも情報から自然とこの馬券買えたんじゃない? ってなりません?
ちなみに事前の私の予想は以下で書いてます。この予想してるなら、とても買えそうですよね。
https://yosakura.blog/post-18/
また、今回荒れた理由の大部分って、ディープ産駒が軒並み止まったからです。
ちなみに今回のディープ産駒は6頭。アカイトリノムスメ、レイパパレ、デゼル、ランブリングアレー、テルツェット、ソフトフルート。
もう軒並み、みんなが本命視や穴指定したとこばっかじゃないですか。これが総崩れしたんですから、なんじゃそりゃ、って結果になりますよ。
ちなみに私が買った馬券はこちら。
まずはレイパパレが万が一逃げる想定で買った馬券2種。3連複はアカイトリノムスメと、差し追込勢1頭が飛び込んでくると見て、この購入。もちろん、アカイイトとクラヴェルも入れています。特にアカイイトは前走不利がありましたから。
そういえばハイセイコー記念競走でも、前走致命的な不利があったミゲルが、2着入線してましたね。
前走不利って、ちゃんと調べたら度外視できるので、チェックが大事なんですよね。
で、こっちが通常決着の場合の馬券
わかりづらいですが、①アカイトリノムスメ – ②ランブリングアレー or デゼル – ➂レイパパレ、クラヴェル、ステラリア、ウインマリリン、ロザムール、ウインキートスの3連複フォーメーション。
これにさらにデゼルの単勝700円も打っています。
うん、情報を全然活かせてないですね。8, 9Rを見てた意味よ。
まずディープ産駒はこの時点で軸にすべきでなかった。そしてディープが止まる以上、ただでさえ距離不安のレイパパレのハイペース逃げ切り想定もかなり苦しかったと言っていい。そもそも枠順が出る前とは言え、ルメールJは逃げない宣言をしていました。
正直言ってどの馬券にも欠陥だらけです。
じゃあどうすればよかったかと考えた時に思ったのは、レイパパレのハイペース逃げ想定での買い方の変更です。
これを、差し追い込み馬のワイドボックスにしていれば解決していたのではと思うのです。
そもそもレイパパレがいくにしろいかないにしろ、先行馬が多くハイペースになる可能性はそこそこ高かった。つまり15年前のエリザベス女王杯に似た結果になるなら、もし逃げていたとしてもレイパパレが残っている保障がありません。じゃあ軸にする意味がないんですよ。
だから、そうなった時用に、差し追込の馬、ここでは、デゼル、アカイイト、テルツェット、クラヴェル、あとランブリングアレーもですかね。この5頭ワイドボックス購入を思いつくべきでした。
仮にレイパパレが逃げ切れたとしても、その場合に入ってくるのは差し追込なんだから、2, 3着のワイドが取れた公算が高いです。
しかもデゼルは8Rで全妹がキレ負けてるし、ディープ産駒だって止まってる。ボックスでなくともフォーメーションの手はありだった。特にテルツェットは枠順出た瞬間に並びを見て切ってもよかったぐらいだと思っていました。これは出遅れる公算が高かったからですね。
テルツェット自身が出遅れ気味の馬、枠の両脇が前に行く馬、さらにデムーロJも出遅れることで有名な騎手です。この時点でまあまあ評価は落とし気味です。距離も長そうだったから、ぶっちゃけエリザベス女王杯にデムーロJがよく来てるというオカルトと、末脚は確かにいいぐらいしか買い要素がなかったです。
そして、アカイトリノムスメ中心の馬券も、買うのをやめるべきでしたね。
しかも相手がディープ産駒2頭にしている。ディープ産駒が止まる以上、この馬券の組み立てではまず的中する可能性が低かった。
デゼルは推しだから仕方ない以上、追加でキズナ産駒の差しであるアカイイトの単複、叔母も今日は3着に入っているクラヴェルの複勝とワンチャンの少額単勝は入れてよかった。
結果論と言えばそれまでですが、情報から考えれば不可能ではなかったはずです。情報を使いこなして論理的に馬券を組み立てていれば取れたんじゃないかと、今思っても悔しいです。
ここまで言えばわかりますよね。
馬と馬場が合っているかって、とても大事なんです。
エリザベス女王杯でもあれだけ言われていた3強が総崩れしました。敗因はペースや展開もそうですが、馬場との相性が悪かったこと。
そしてスパイラルステップの娘が走ったハイセイコー記念競走でも、馬場や展開に合わなかった、単勝1.6倍のママママカロニが敗北しました。
もう一度言います。馬と馬場が合っていることは、本当に大事なんです。
今の阪神は、
・ディープ産駒は止まる。
・おそらくパワー馬場。少なくとも高速馬場にはならない、タフな展開が予想される。
1週間経って、馬場が回復するかもしれない。確かにそうかもしれません。
でもどこまで回復するでしょうか。私はそんなに楽観視できないぐらいに今の阪神の馬場は傷んでいると思います。そう考える方が自然じゃないですか?
そんな状況の阪神競馬場で、あなたは、
・ディープ産駒で、
・高速馬場得意で短距離G1でも勝っちゃうようなスピード勝負が得意で、
・しかもついこの間、天皇賞秋で名レースを繰り広げたばかりで、
・おまけに香港に行くつもりがダメそうだからと、急遽ここに出ることになって急仕上げせねばならない状態
こんな悪条件が揃いまくった単勝オッズ2倍台以下と想定されるグランアレグリアに、そのまま単勝打てますか?
これからするのは、そういう話なんです。
ようやく本題ですね。マイルCS予想詳細に移ります。
マイルCS予想詳細
私は、グランアレグリアはスペシャルな馬だと思っています。
1600mが適距離かと思えば、1200mのG1でも勝てる。しかもなんか知らんけど2000mの天皇賞秋にまたしてもなにも知らされずに出走させられて、3冠馬や、最強と目される3歳世代の頭と戦わされて3着にかわす馬です。
さらに言うなら、おそらく最高仕上げだったサンレイポケットの乾坤一擲の激走すらかわしていますからね。
とてもただのマイラー、短距離馬じゃない。
少し前に、マイルでも短距離でも活躍し、今では種牡馬として活躍しているミッキーアイルという馬がいましたが、あの子でも大した適応力だなと思ったものです。
しかしグランアレグリアはそのミッキーアイルをも軽く超えてます。ぶっちゃけ規格外の怪物です。
だから今回いくら不利な条件が揃っても適距離だし勝つだろう、とグランアレグリア最強説を妄信するのもいいでしょう。
実際私も応援したい。なんて言ったって、ここでグランアレグリアは引退を表明していますから。
サクラバクシンオーのように、綺麗に引退レースを飾ってくれればかっこいいでしょう。
ですが規格外の怪物、めちゃくちゃ簡単に例えれば、ディープインパクトですら、有馬でハーツクライに敗れたのです。
あれは大跳びのディープなんだから、他の競馬場に比べて中山競馬場ではパフォーマンスが落ちたんだろうな、と私は若干思ってます。
不利な条件が揃えば、どんな名馬だって負けるんです。
実際グランアレグリアも規格外ですが、天皇賞秋では勝てなかった。
そして激重馬場の大阪杯でも着外に飛んでいます。おそらくパワー馬場は得意ではない。
ちなみに、天皇賞秋でのパドックで3強を比較していたのですが、私の目には、グランアレグリアには若干のかげりが見えました。確実に全盛期の勢いは残っていないと思いました。ただ、前走はそれでもふんばって3着。
それから期間を置かずにここに来る。そう考えると、私は素直にグランアレグリアを本命視できません。
なにしろ悪条件が揃いすぎです。それでもなお勝つなら、素直に脱帽し、彼女はやはり最強のマイラーだったと声高に称賛し、名牝の引退を拍手で見送りたい。
そう思っています。
ですが馬券は別です。隙がある以上、そこを見逃すわけにはいかない。
じゃあ、どの馬を狙うか。
まず浮上するのはシュネルマイスターでしょうね。
毎日王冠では凄まじい末脚を繰り出し1着。強い3歳馬の一角です。確かに相手付けならまずこの子でしょう。
ただ問題なのは、鞍上です。
横山武Jは確かに勢いに乗っている、今伸び盛りの頼もしい若手です。
ですがそれはあくまで、逃げ・先行馬での話。差しではまだまだ並のところだと思っています。
差しってかなり難しい。タイミングを間違えれば差し損ねることなんて日常茶飯事。
シュネルマイスターの最大の武器はまあ、あの末脚ですよ。先行させてその武器を最大限使えるかと言われれば怪しいですし、実際安田記念でも横山武Jは先行させて3着でした。
普段から差しやってるならまだしも、強い先行馬を生かす競馬が得意な横山武Jには、若干手が合っていないだろうと思います。
勢いを考えれば、ここでは上位なのは間違いないですが、頭を取れるかと言われたらわからない。
だから複勝軸なんですよね。
と、これを言い出したら候補なんていっぱいおるやんどないすんねん! って話ですよね。
だから私、出走想定表を見て、キーになる馬を見繕っておきました。
スパイラルステップ、私にこの習慣を与えてくれてありがとう。
キー馬は2頭。
まず1頭目はマイルCS当日の新馬戦。アストロフィライト。
この子は父 ディープインパクト、母 ウェイヴェルアベニュー。つまりグレナディアガーズの半妹です。
もし今週の阪神が先週と同じくディープが止まる馬場にも関わらず、この子が頭を取ってくるなら、要注意でしょうね。そのままグレナディアガーズも今の阪神の馬場に合う可能性が出てきます。
そしてもう1頭が、阪神10R武田尾特別のオールザワールドです。
父 キズナ、母 エピックラヴ。こちらはダノンザキッドの半兄です。
キズナ産駒なら今の馬場に合いそうですが、それでも来なかったら……おそらくダノンザキッドも適性がない可能性が高くなると思います。
この辺りをうまく利用して、今週の阪神で、
ディープが止まるのか、キズナ産駒は相変わらず強いのか、有力各馬の血縁馬、産駒は走れているのかをよく見るのが、ポイントになるレースなんじゃないかなー、と私は思っています。
そして、その上で気になっている馬の予想などをしていこうと思います。
というわけで、枠順で。
①ホウオウアマゾン
父 キングカメハメハで、力のいる馬場には対応できそう。当日のキンカメ産駒の成績次第。
前走は逃げて粘って3着。重馬場の阪神の重賞でも勝ったことがありますが、見ている感じ、一度使うとパフォーマンスを落としているようにも見えます。体重の大幅増減が頻繁にある子なので、パドックでの状態確認が必須。
逃げるので内枠は+。周辺の枠を見ててもちょっかいをかけてきそうな馬が少ないのもいい。
また、坂井Jも最近好騎乗が目立つので、応援したいです。現状抑えですが、状態次第では紐まで。
②クリノガウディー
個人的に中京専用馬だと思っていますが、スクリーンヒーローの産駒なら馬場には合いそうだし、鞍上も内差しが好きな岩田望J。あわや3着の可能性はあると思いますが、馬券でその展開までカバーするのは難しい気がしています。よって現状は買わない想定。
➂シュネルマイスター
父 kingman。名前しか知らないので、血統に詳しい方の解説がほしいところ。
一応9Rに同じ産駒のモンゴリアンキングが走るので、止まるかどうかは確認したいです。
鞍上がややネックですが、力だけで言えば上位。複勝軸ならここと思う。実際末脚は強烈ですし。
脚質上内枠は割引。本当に鞍上の位置取り判断が大事になりそうです。
④サリオス
父 ハーツクライ。走るたび走るたび、何らかの不利を食らって入線できてない、色々不憫な子というイメージ。前走はグランアレグリアに進路を奪われての大敗なので度外視。
ですが大阪杯での走りを見るに、パワー馬場はどうなのか、という気がするため、先週の馬場状態が維持されるなら馬券から外すかもしれないです。なんにしろ、この枠は正直割引。また進路割りこまれそうな気がしてならないし、パワーが足りないなら、松山Jの内ラチ走法も辛そう。現状は抑えまで。
⑤サウンドキアラ
父 ディープインパクト。阪神マイルは1, 2, 2, 1と良績で、このコースで重賞を取ったこともある阪神が得意な馬。しかし、今の馬場に合うかは怪しく、半妹のサウンドクレアの伸びが怪しかったのを見ると、ディープが伸びる馬場に戻っているかがカギになると思います。
枠に関しては問題なさそう。鞍上が武豊Jに戻るのも悪くない。とりあえず抑え。
⑥ケイデンスコール
父 ロードカナロア。前走、前々走はあまりでしたが、中山記念でヒシイグアスの2着は良績。ただ、高速馬場が得意そうな馬柱で、現状買いづらいと思います。
⑦インディチャンプ
ステイゴールド産駒で、パワーに関しては問題なさそう。
ただ、前走はジリッジリッとした伸び方で、若干全盛期ほどの力はなさそうに感じます。福永Jの好騎乗に期待。
また、叩き良化型だと思っているので、いきなりの今回で頭を取れるかは微妙なところ。
枠は問題なさげ。鞍上と状態次第。とりあえずの紐候補。
⑧ダーリントンホール
父 New Approach。血統がよくわからん馬その2。あまり強くないと言われている4歳牡馬世代の一角。
馬場が合うなら来るかもしれないけど、現状判断の仕様もない。でも前走の走りを見るに、この子を買うならダノンザキッドを買うかなあ、とは思います。出遅れるのも割引だと思いますし。また厩舎によると、のどに疾患があり、長距離輸送に不安があるとのこと。パドックでの確認が必須と思われます。現状、考慮していないです。
⑨グレナディアガーズ
父 Frankelで、パワーに関しては申し分なさそう。この馬自体は1400mがベストの馬だと個人的に思っていますし、時計がかかっている時の坂にもあまり強いイメージがない。前走は上半期と違い差す競馬を試して3着。
なんにせよ、半妹のアストロフィライトの挙動を見つつ買い目に入れるか勘案したいです。
オカルトとして、G1の池添だからとりあえず抑えるのはありだし、枠順も悪くない。一旦抑え候補で。
➉ロータスランド
父 Point of Entry。血統がよくわからん馬その3。でも血統表を見るに、ロベルトの血が入っていて、おそらく力はあるだろうし、実際重馬場はこなしていて、阪神マイルにもリステッド競走も含め3, 1, 0, 1。
今回は前に馬を置いた競馬をしたいようで、一度使ったことでよくなっているという厩舎コメントがあります。この辺りは競馬情報誌Gallopからの情報ですが、そういう競馬をするなら、今回馬券に絡んでも不思議がない1頭。枠や鞍上も悪くなく、文句なしの穴候補です。
⑪カテドラル
父 ハーツクライ。今年の安田記念では大敗。見ている感じは、単純に力が足りてなかったように見えました。厩舎的には、スローで展開が向かなくての敗戦とのこと。ただ今回、グレナディアガーズが前に行かないなら、あまりペースが上がるようなメンバーには見えないので、展開次第になりそう。馬場に合っているかは不明。
ハーツクライ産駒の動向を見ての判断になりそうです。また、今回も出遅れそうなのは割引材料。現状は考慮していないです。
12 グランアレグリア
説明不要の怪物。この揃った悪条件の中でも勝てるなら、伝説級の名馬として語り継ぐべきだし、そうなってほしいとも思っています。とりあえず馬場が合う保証があまりないため、現状は紐まで。
13 ダノンザキッド
父 ジャスタウェイ。早熟傾向のある産駒で、今回の馬場に合うかも微妙。半兄のオールザワールドが全然なら、買わないまであります。ちなみに、この馬は外から被されるのを嫌がる馬なので、この枠は+。皐月賞での敗因もそこ。成長した今、道中でも我慢が効くかは謎。今のところは抑え候補まで。
14 リプレーザ
父 リオンディーズ。3歳馬で、力はダート競馬をこなしているところから問題なさそう。また、芝でも1200m戦ですが上り32.9をマークするなどなかなかのもの。こんなの来たらもう競馬わかんねえな、て感じですけど、ここで幸JがG1連勝なんてしたらさすがに笑いますね笑 距離に関してはダート重賞で1800超えを経験しているため問題はなさそう。力があるならということで一応紐、抑え候補に置く予定。
15 サウンドカナロア
父 ロードカナロア。ダート競馬をこなしているとはいえ、さすがに短距離馬だと思います。今回の舞台に合ったら奇跡的だし、さすがに買えないです。
16 レインボーフラッグ
父 ジャングルポケット。実は3歳のころ(サトノダイヤモンド世代)から見ている馬なのですが、まさかこんなところで目にするとは思わなかったです。実力的には買えないですが、ここまでよくぞ無事で走ってきてくれたものと思っています。今回も元気に走って、無事帰ってくることを祈ります。もう50戦以上もしてますから、ほんとすごいですよ。
以上になります。こういう理由で、最初に挙げたような印になりました。
なんとなく、変な印付けになった理由をご理解いただけたら幸いです。
それでは、皆さんの週末がよいものになることを祈りつつ、ここで打鍵を止めさせていただきます。
長文をお読みいただき、ありがとうございました。
by 東スポ杯の予想が間に合うか怪しい、夜桜 ほとり(2021/11/19)
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