【2023年アイビスSD & クイーンS】競馬専門誌の予想段階と、正しい予想家の使い方

2023年7月28日競馬

こんにちは。こんばんは。夜桜という者です。

今回は2023年アイビスSDとクイーンSの予想印と、気になる馬の短評を紹介します。が、メインは競馬予想家（SNSの有料予想家を除く）の使い方についてです。

アイビスSD & クイーンS　予想印

　あらかじめ、ご多忙な方向けに公開します。
　詳細は『出走各馬の短評』の章でどうぞ。

今回は買い目を発表しません。事情は後ほど話します。

競馬専門誌の予想段階

一応これでも競馬関係の仕事を齧っておりまして、そのなかで色々な発見がありました。特定されるとよろしくないので、私が競馬関係のなんの仕事をしているかは詳しく言えないですが、大まかに言うと、予想担当だったり、記事担当だったりなんですよね。

私自身の予想や予想印が誌面（新聞、Webなど媒体は問わず）に出ることもありますが、まあ予想が叩かれたり、印が的外れやないかとコメントがくることももちろんあります。

ちなみに、予想陣は叩かれている時に何を思っているのか、皆さんわかるでしょうか。

予想している方それぞれで変わるでしょうが、少なくとも私は、「叩いてるやつ、マジで情弱で草」と思ってますww

たとえばヤフコメで「あそこの予想家は当たらない」と叩いているやつはわんさかいるわけですが、そのほとんどに対して馬券弱者なんだろうな、と哀れにすら私は思っています。なぜかというと、一部SNSで予想を出している予想家を除いて、多くの競馬専門紙や競馬メディアは「枠順が出る前、あるいは金曜日の枠順が出た直後」に予想を出しているからです。

少し考えれば当たり前の話ですし、こっちからすればなんでそんなことも知らずに予想叩いてるんだこいつらｗｗ、としかならないんですよね。では、なんでそうなるのか、というお話をさせていただきます。

弱小の競馬専門紙だと、そもそも人の数が少ないです。取材に行くこともあれば、土日の記事の執筆・編集があったりするわけですし、あと大前提として土日が休みのケースもあります。よほど大きいところでなければ、予想班と取材班、編集班と人員をさけるわけがありません。となると、金曜日に予想を出してその記事だったりを予約しておくしかないんです。

普通に考えて、この業界、金～日はめちゃくちゃ忙しいので、予想印をいちいち変えてられないんですよ。なんなら土日勤務の人達ですら、忙しすぎて馬券を買ってられなかったりしますからね。仕事中に馬券とかそうそう買えないっすよ。皆さんも平日にやってる地方競馬で、馬場読んで当日の傾向をじっくり見て馬券買えますか？　まあ普通に考えて無理ですよね。それと同じことなんですよ。

冷静に考えてみましょう。馬場や天気の急変、各場の傾向、騎手の変更や馬体重増減などなど、土日にわかる情報ってかなり多いと思うんです。その中で、我々競馬関係者は、金曜日時点で予想を出すんですよ。

精度落ちるのは当たり前じゃないですか？

というか、そもそもいつの時点の予想かも知らないのにその予想印だけ見て叩くのって、まさに情弱じゃないですか？　普通に考えて当たるわけないでしょｗｗ　この条件下でしっかり当てている予想家はかなりの競馬強者だと思いますよ。まあそういう人も中にはいます。事実私もこのパターンで本線当ててます。でもかなり少数だと思います。

皆さんは情弱にならないよう、予想家の予想をどのように参考にすればいいのか、お話しします。

正しい予想家の使い方

この2点が非常に重要です。それぞれ解説していきます。

①その予想・印がいつ出されたものかを知る

これめちゃくちゃ大事です。そしてできている人はほとんどいません。「え？　公開時間を見ればいいだけでは？」と思っています？　はい、それ情弱ですよ。

さっきも書きましたが、記事や動画は予約できるんですよ。公開時間は予想した時の判断材料になりません。なんなら2日前とかに予約されていたって不思議ありません。新聞だって、日曜朝発行でも金曜日時点の予想の可能性があります。一番早い話がその新聞社に勤めれば、どの時点の予想が誌面に載るかわかるでしょうけど、そんなの各誌面でできるわけありません。

「じゃあ、調教欄とか見て、土曜時点の調教時計が載っていたら、土曜夜時点の予想なんじゃね？」お、そういうのも判断としては悪くはないですが、まだまだ情弱です。調教欄だけ最後に入れて、予想は金曜日時点からそのままで発行に至っている可能性が高いです。だって、予想印ってその予想家の責任なんですから、編集部判断で勝手に変えられないじゃないですか。予想家が自由に動けて、「ここ変えといてください」「遅くなりましたが、印これで（土曜昼）」ってなるパターンもあるでしょうが、全ての予想家がそれでいけるわけがありません。

さて、答え合わせをしましょう。ケースバイケースですし、あくまで私の考えなので、全てを鵜呑みにしないようにしてくださいね。

（1）月曜～木曜発行、公開の予想

当然ですが、枠順公開前の予想家たちの独自見解でしかありません。さすがに皆さんもわかると思いますが、競馬関係者さんはこの時点で本気の予想をしているわけありません。

特に今週のアイビスSDなんて枠がわからなきゃ予想のしようがありませんよね。だからあくまで馬の絶対能力と相手関係を考慮して大まかに印を打っているにすぎません。正直言って、普通の競馬ファンと全く同じ土俵で予想をしています。

主なところだと、Gallopさんだとか、ブックさんだとかは月曜に発刊してます。YouTube予想だとか、予想記事も毎週この曜日に出しているから、ということでいくつか出てますが、その多くが予想のあてになるわけがない、という認識でいた方がいいです。

じゃあなんでそんなあてにもならない記事や動画が出ているかというと、それは記事から関連記事をクリックしてもらって自社競馬媒体への流入を狙っているからです。動画なら再生回数での収益です。簡単に言えば広告ですね。

ヤフコメとか多くの媒体でコメントがあるわけですが、そのコメントをしている人たちは広告にケチをつけてるわけですね。マジでただのアホです。我々としてはコメントがつけば注目度は上がるのでありがたい限りですが、叩くのはガチで恥晒しているだけなので、やめておきましょう。

というわけで、月～木曜といった、枠順が出る前の記事や動画の予想は全無視で構いません。こういう馬がいるんだー、という発見をするぐらいがちょうどいいでしょう。他には、この馬人気しそうだな、とかあまり話題になってない馬を探す指標とか、そういう使い方をするのが賢いです。

あとはデータ系の予想や動画は、この時期出しやすいでしょうね。データは過去○年とかで集計して出すから、週中のどの段階で出しても変わることがないので。まあ、個人的にはデータ全然信じてないので、ほとんど見ることないのですが笑

データが使えるのは、傾向を掴めるからです。そのデータがなんでそんな傾向になっているかを考えるのは予想の上で大きな武器になります。このレースは過去10年で8枠が勝率40％あります！　とか言われても、まずはなんで8枠がそんなによくなるのか、中身を調べるのが大事です。それがデータ攻略なんですよね。この辺もうまく使いましょう。

（2）金曜以降の発行・公開の記事や動画

多くの場合はこれに該当しますが、大事なのはその記事・動画がいつの予想を出しているのか、ということ。これは予想の精度やコメントから判断するしかないでしょう。

一番わかりやすいのは陣営コメントですね。netkeibaさんとかだと各馬の陣営コメントが出ていると思いますが、「外枠ならなおいい」といったコメントがたびたび出てきます。公開時間が土曜夕方なのにそのコメントが表示されているということは、おそらく取材したのが金曜より前で、媒体に予約をかけていたんでしょうね。取材内容をそのまま出すのが記者の責任なのですから、変えることはできません。だからそれは真実なんですよ。

予想印にしてもこれと同じことです。ただ、陣営コメントと同じタイミングに予想されているわけではないでしょうから、枠順が出る前かもしれませんし、出た後かもしれません。今週はそれを判断する絶好の期間ですよ。なにせ断然外枠有利のアイビスSDがありますからね。新聞の予想をあてにしている方は、この機会に色んな新聞を買ってみることをオススメします。各予想家の印を見て、内枠に印がやけに多い予想家がいたら、その予想家は枠順が出る前に予想をしているタイプの可能性が高いとわかります。あ、どの馬に印が集まっているかを見るのはオススメしません。あくまで、予想家一人一人の予想を見てみるんですよ。じゃないとわかりにくいですからね。

外枠に印が集まっている予想家は、多分枠順を見てその予想をしていると思います。印の重さも判断基準になるでしょう。そして、その人は毎週枠順発表後に予想を出している可能性が高いです。つまりより精度が高いというわけですね。

ほかに判断するなら、日曜発刊の新聞での印を見ることです。競馬をしていれば、土曜日がやけに前有利だったり、外枠しか来ない日ってあるじゃないですか。それを予想家たちが反映しているのか確認するんですよ。

土曜の傾向と全然違う馬に重い印がたくさん打たれているのであれば、それは少なくとも土曜の競馬が始まるまでの予想と見ていいでしょう。逆に傾向通りに印が入っているのなら、土曜の傾向を見た上で予想している可能性が高いです。まあ、多分そうしている新聞社はごく少数でしょうね。そんな時間、まずないと思いますし。

② 予想家の得意なパターン・スタイルを知る
これも非常に大事です。ここまで読んで、「いやいや、○○新聞のAさんは結構当たるぞ？」とか思ってる方、いますよね。

じゃあ、そのAさんがどの競馬場得意とか、どの条件が得意とか、正確に知ってますか？　まさか毎レースその人の◎は買い目に入れるなんてアホなことしてませんよね？

結構当たるのであれば、おそらくその予想家さんは腕がいいんだと思います。ただ、いくつか注意点はあります。以下、皆さん多分意識してないと思うんで、まとめておきます。

これも当たり前の話なんですよ。皆さんだって学校の授業で数学が得意とか国語が苦手とかありましたよね。競馬もそれと同じで、誰しも得意条件や得意な競馬場、距離があるんですよ。

もちろん予想家にも傾向はあるはずです。ちなみに私は3勝クラス以上、世代限定戦が得意ですが、反対に3歳未勝利は大の苦手です。

新聞の予想家たちもそれは少なからずあります。「○○新聞のAさんはよく当たる」を考えた場合、どういう時に当たっているのかを見てやれば、そのAさんの得意レース、苦手レースも見えてくるはずです。

重賞がダメなら、その予想家は当たらない、て言われていることは多々あるでしょうね。でも、その人が実は未勝利戦で無双していることなんて普通にありうると思います。安直に叩くんじゃなくて、この人はどこが得意なんだろう？　と調べるのが賢い予想家の使い方だと私は思います。

そのAさんの◎を買い続けるのは勝手ですが、1600m戦のAさんは的中率低いから、と外すのは有効でしょう。

そして得意レースと苦手レースがはっきりしている人、自分の中で線引きができている人は必ず勝負レースができるはずです。そこまで見極められたら、正しく予想家を使いこなせていると言えるでしょう。逆に言えば、勝負レースでもないところまでちゃんと印を打ってる予想家たちはマジで尊敬ものです。しかもそれで回収率80%超えしているならバケモンと言ってもいいでしょう。

だって、平均回収75～80ていう世界ですからね、競馬って。全レースに手を出して80%超えるなら神レベルです。90%の人叩くとかマジでありえないですよ。ガチで競馬で勝っている人達は、ある程度勝負レースとそうでないレースに傾斜をかけてますし、そもそも勝負レースでないならケンが当たり前です。

でも予想家は関係なく前レース予想印を出しているんですからね。的中率とか出てる誌面もありますが、そこで高い数字を出している人は本当にすごいと思います。

今回書きたいことは大体書けたので、オチに入りますか。じゃあ、この「アイビスSDとクイーンSの予想記事」と銘打って出しているこのブログは、どの時点での予想でしょうか？

簡単ですね。クイーンSで抽選対象のフィアスプライドに「注」と打っているので、登録馬が確定する木曜より前に書き始めているのは間違いないです。アイビスSDは◎とか外枠に入ってるんですかね？　シランケド。

こういうのを読めて、ようやく予想家を叩けるんじゃないですかね。だって私、今でこそ印は上みたいに書いてますけど、当日いくらか変わっているの間違いないですし、当然買い目も変わってます。△-◎で馬単的中！　とか言っている裏には、こういう事情があったりするんだと思いますよ。

　

出走各馬の短評

アイビスSDとクイーンSの個人的注目馬たち、有力馬たちの短評をまとめました。ご参考にどうぞ。
まずはアイビスSDから。

ここからはクイーンSの出走馬の短評です。

　以上になります。

　それでは皆様の幸運と、なによりも全馬全騎手の無事を祈りつつ、ここで打鍵を止めさせていただきます。

　ここまでお読みいただき、ありがとうございました！

　by夜桜 ほとり（2023/7/27 16時前）